風もまた天才である パタゴニアの空の下から

 雑誌の写真で初めて見て、こんな山を実際に眺めて見たいと思っていた、パイネの角と、パイネの塔。それは、地の果てパタゴニアに聳える山でした。私はその山々を見るために、パタゴニアへ出かけていきました。

 飛行機が遅れ、色々あって、ロサンゼルス→ブエノスアイレス→サンチャゴ→プンタ・アレーナスと飛行機で飛んで、そこからバスでプエルト・ナタレスという町へ行きました。さらにバスに乗って、チリ・パタゴニアのパイネ国立公園の玄関口、パイネにようやく着いたのでした。パイネでは、同じように旅をしている若者たちとの素敵な出会いがありました。不思議な色の氷河、不思議な形の山、不思議な動物、全部実際にこの目で見てきました。

 もう何年も前の旅になりました。あの頃私は、「あんな風に自分は、美しいものを見るための旅を続けていたい、年をとってからもずっとバックパッカーで、ふらふらと旅に出て、愉快な仲間と出会いたい。」と、自分のHPに書きました。(旧HPの記事は、こちらから。スマホでの閲覧には適しません。)あの時の気持ちを、やっぱり忘れないで生きていたいと思います。そしてまたいつか、教えてあげましょう。世界にはこんな所があって、こんな人達がいるんだよって。「風もまた、天才である」なんて、言いながらね。