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グレーテスト・ショーマン

 夏休みに見たDVDで、はまってしまったもの。子どもは既に映画館で見てきていて、(父さんも見たい!)と思っていた。

 貧しくても夢のある主人公バーナム(ヒュー・ジャックマン)が、会社を解雇された後に自ら博物館をオープンさせ、さらにはサーカスを始め、紆余曲折を経て・・・というお話。ジェットコースターのようでもあり、メリーゴーランドのようでもあるバーナムの人生を描く物語も、周りを固める個性的な役者達も、それぞれ輝いていて素晴らしかった。そしてやはり歌が、素晴らしかった。自分の一番のお気に入りは、空中ブランコ乗りのアン(ゼンデイヤ)と、彼女に思いを寄せるフィリップ(ザック・エフロン)との、掛け合いのシーン。ゼンデイヤとエフロンとは、よくディズニーチャンネルとかに出演していたらしい。ゼンデイヤは、空中ブランコをこの映画のために特訓したとかで、本当に夢のように美しいシーンに出来上がっている(と、私は思う)。

 もう一つ、頭から離れなくなった歌が、スウェーデンのナイチンゲール、ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)の歌う、「ネヴァー・イナフ」だ。(ただし、実際に歌っていたのはレベッカ・ファーガソンではなく、ローレン・オルレッドという歌手で、吹き替えのシーンだったとか。)「私は決して満足しない」と力強く歌い上げられるこの歌。サビの部分が、「never enough, never never」という歌詞なのだけれど、子どもが、「ねばねば〜、ねば〜ねば〜」と繰り返し口ずさんでいて、それがヘビーローテーションでしばらく頭にこびりついてしまった。いや、素晴らしい歌なので、嫌なわけではなかったけれど、暑い夏が余計に暑くなってしまったかも。

 隠れたりなんかしない、これが私!という力強いメッセージに胸打たれ、何より自分の居場所はここ!と再認識できる、温かい気持ちになれる、いい映画だった。