修了式と、離任式とが昨日あり、今の学校での仕事がひとまず終わった。
短い間だったけれど、振り返れば楽しい日々だった。ありがとう、七高。
離任式では、生徒に、「月に手をのばせ!」と言って、最後の贈る言葉とした。
月に手をのばせ・・・ジョー・ストラマーのその言葉を、俺は、斉藤和義の「月光」という歌で知った。
「月に手をのばせ。たとえ届かなくても」・・・いろんな意味にとっていいと思う。
ある人は、「東大を目指せ」と聞こえるかもしれない。ある人は、「試合に出るなら、目標は優勝だ」と考えるかもしれない。ある人は、冒険をしてみようと思うかもしれないし、好きな人に告白をしようと思う人もいるかもしれない。結局、まず行動しないと欲しいものは手に入らないよ、ということかな。
最近、月をじっくり眺めたのって、いつ頃だろう? 月を眺めていて、なんだか手が届きそうだな・・・と思ったことはある? 月があんまり綺麗だから、つい手をのばしたって経験は?
月にウサギがいるってのは、信じてる? ・・・いやいや、いないのは、知っている、か。・・・・で、それって確認しましたか!?
知ってるって、何だろうね。俺は大学へ行って、国語の文法は一つではないと知って、ビックリしたよ。まぁ、考えてみれば当然かもしれない。人は、文法があって言葉をしゃべっているのではなくて、言葉の法則をまとめたものが、文法だから。だから、もう少し違ったくくり方をして言葉の法則をまとめようとする学説は、いくつも現れる。その中から、わりとすっきり(無難に)まとまった説明の仕方を、私たちは学校教育の中で学んできたというわけだ。みんなが違う文法を勉強したんじゃ、混乱してしまうからね。
みんなが同じ一つのことを知っているというのが、高校までの学校教育のすごいところかな。同じ一つのことしか知らないというのが、怖いことでもあるけれど。
高校を出たら、きっと目から鱗が落ちるように、視野が広がり、世界がパッと開けるよ。受験勉強は、その準備としての、トレーニングくらいに思えばいい。
だからこれが、これから受験生になる君たちへ贈る言葉。
月に手をのばせ
孤独に深入りしろ
すべての高い山に登れ!
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