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おくりびと

 本木雅弘主演の、「おくりびと」を見てきた。・・・いい映画だった。所々、楽しかったし、やっぱり最後は、泣けました。それは、自分もまた家族との問題を抱えているからなのかなぁとも思ったりしたけれど。・・・うん、でも、味わい深い良い映画だった。

 葬式は、父の職業柄わりと身近なイベント(?)なのだけれど、納棺師という職業のあることは知らなかった。あ、火葬場の火葬係という仕事のあることは知っていたよ。係の方と実際にお話したこともあるし、『未葬の時』という、火葬場でのいくつかのシーンを切り取った短編小説(作:桐山襲。単行本の装丁がとても凝っていた。既に絶版のようだけれど。)もあったっけ。

 人に知られないところで、こんな大切な仕事もあるんだなぁ…と思った。

 ところで、映画の中で「石文」というものが出てくる。ワープロで「いしぶみ」と打つと普通は「碑」と変換される。が、ここでは石文で、それが物語の最後まで重要な意味を持つことになる。路傍の石に込められた、大切な人に伝えたい気持ち・・・。温かい思いに包まれて、胸がいっぱいだった。

 滝田洋二郎監督作品。音楽:久石譲。