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イントゥ・ザ・ワイルド

 久しぶりに映画を見てきたよ。

・・・ショーン・ペン監督作品で、ジョン・クラカワーの原作で、音楽はエディ・ヴェダーで、舞台はアラスカで。話の展開はわかっていたけれど、それだけ揃えばもう、見たい!と思って出かけて行った。

 アラスカに惹かれて旅に出る若者、クリスが主人公。自分も同じようなものだから、共感する思いはいっぱいあった。けれど、さわやかになれなかったのは、終わり方のせいではなく、自分がふにゃふにゃと冒険もせずに生きているから、なのかなぁ・・・。

 本当の幸せとは、それを誰かと分かち合った時に訪れる。

 それは、人生の真理だね。ただ、命と引き替えにでないと、そのことに気付かない者もいる。・・・自分はどうなんだろう。映画を見ながら、彼の出会った魅力的な大人達(クリスの生き方を応援しつつも、無茶をするべきではないと言ってくれる大人達)にも共感していた自分がいた。子どもができたから、なのかなぁ。自分は丸くなったのか、ふにゃふにゃに生きているだけなのか・・・。

 「甘っちょろい映画だ」という評、多々あり。そうだろね。ただ、ほんの数日間だけでも、自分で好んでアラスカの荒野へと入ったことのある自分にとっては、クリスの情熱にも甘さにも、自分を重ねてみてしまった映画だった。