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高尾山にて

 ここのところ、わりと頻繁に高尾山へと登りに行っている。(まぁ〜蕎麦を食べに、ってのがその理由の第一だったけどね。)でも今日はちょっと違うよ。

 今年は、(てか、もう40になったのでこれからは、かな?)今まで見向きもしなかった「花」と出会うために、山に登ってみようかなぁ〜なんて思っている。(・・・らしくねぇ〜。と思ったあなた、齢を重ねるとは、そういうものなのです。・・・ホントかな?)

 そういう訳で、高尾山へは、タカオスミレに会いに行って来ました。・・・タカオスミレって、ケーブルカーの清滝駅前や、猿園の入口なんかでも、売ってるんだよねぇ。それはありなのか?などと思いつつ、いざ、花の高尾山へ。

 

 タカオスミレは日影沢に咲いているということくらいは、とりあえず事前に学習してきた。でも、スミレに関する情報も得られるかと考えて、ビジターセンターで13時からのガイド・ウォークに参加するために、まずは山頂を目指して登った。人通りの少ないお気に入りのルートは、平日なのでいつにも増して行き交う人もまばら。あちこちでスミレやミミガタテンナンショウ(ウラシマソウに似ている。ビジターセンターのお姉さんに教えてもらった。)等の花の写真を撮りながら登るも、やはりタカオスミレは咲いていないようだ。・・・そうして、山頂へ。

 13時からのガイド・ウォークに参加したのは、自分も含めて4名。元気なお姉さんが、山頂から5号路にかけて歩くなかで、見かけた植物等について解説をしてくれた。なかでもしばらく熱心に、僕らがホオノキの下で「見つけてください」と指令を受けたのは、朴の新芽を覆っていたという殻のようなものだった。「きっと落ちていますから。」とお姉さんは言うのに、なかなか見つからない・・・。と、自分の目の前に、今まさにポトリとそれが落ちてきたのだった。「今です!今、落ちてきたんです!」と、俺はさっそくお姉さんに報告。すると彼女は、落ちたばかりの殻を細かくして、「朴の香りがしますよ。」と、皆に嗅がせてくれたのだった。(く、くらくらしますぅ〜。・・・意味が違うっ。)

  他にも、アオキの花や、ハナイカダの花(葉っぱの上に咲く!)なんかを教えてもらい、楽しい授業はあっと言う間に過ぎた。最後に、タカオスミレのことを尋ねてみると、やはり「日影か1号路の下の方ですね。ただし、1号路ではまだ、蕾かもしれません」ということだった。なので、いろはの森を経由して、日影沢へと下ってみることにした。

 

 実は、こちら(北西斜面)側を下るのは初めて。どんどん下りて行くのだけれど、白い花で茶色い葉の、タカオスミレには会えない。日影沢園地まで下ってしまって、あ〜登り返して1号路の方を探すのも面倒だなぁ・・・と思っていたら、足元にそれは咲いていた。

 こんなに下の方で、しかもわりとごっそり咲いているなんて、ちょっとビックリの出会いだった。それでもやっぱり、白い花に茶色い葉、タカオスミレはなんとなく渋くて格好いいなぁって思ったよ。

 帰りは日影のバス停から高尾駅までバス(15:13)に乗って帰った。