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9.11から、5年。

 あの日、TVの向こう側で起きている出来事を、俺はどんなふうに見ていたっけか。確かあの日、「ニュース・ステーション」の久米宏は夏休みで、渡辺真理の孤軍奮闘ぶりをビールを飲みながら眺めていたように思う。あれから、5年。番組は終わったし、ニュース番組に彼女の姿もないなぁと、ふと思った。

 5年間で、自分には色々な出来事があった。(最初の、アコンカグア登山。高山病と、それに続く入院・開頭手術。母の死。仕事を退職したこと。足の骨折。2度目のアコンカグア登山。ジョン・ミューア・トレイルの踏破。結婚。3度目のアコンカグアで登頂。マッキンリー登頂。そして、再就職。)それは、人生を180°、いや360°(?)変えるような出来事たちだったと言えるかもしれないな。色んな意味で、生きていることへの感謝と、それを不思議に(だから大切に)思う気持ちも忘れないでいようと、あらためてこの9.11という日に、そう思った。。「9.11」の犠牲者は、約3000名だとか・・・。それぞれに、様々な人生があったろうに。・・・・

 「9.11」事件以来、ある意味世界はどんどん窮屈になってしまった。一概には言えないけれど、アメリカが、戦争を止めない影響は大きいと思う。イラクへ派兵された米軍人の死者は、何人になったのだろう。2003年正月からの、戦争によるイラク民間人の犠牲者数は、4万人を超えたという。(NGO「イラク・ボディーカウント」の調べによる。)

 昨日、車を走らせている時に、カーラジオで何とはなしにこんなことを聞いた。・・・イラクでは、4万人もの民間人が殺されたという現実に関して、「それに比べりゃ日本は平和だよねぇ〜。」と言う人がいるけれど、その平和な国日本では、年間で、3万人以上もの自殺者を出しているという異常事態が起きているのだ、と。

 

 それで憂鬱な気分になったのを晴らしに、というのではないけれど、俺は、ミニスカートを履いたキャンペーン・ガールのお姉ちゃんに会いに、わざわざ高尾の山までビールを飲みに行く。

 自分は、少しも立派な人間じゃぁないんだよ。・・・・なんとか、今日も生きてる。