エディ・リーダー

　ＣＤを出すたびに来日してくれる彼女。ソロになってから５枚目ということで、俺にとっても、５回目のライブ。今回も、楽しかった。と言うより、ちょっぴり感動もした、充実したライブだった。

　女性の年を言うのは失礼なのでここでは言わないけれど、え〜っもうそんなになるんだっけ、というわりには、子供のように動き回るエディ。そして、「後ろの人は見えているかしら。」とか、本当によく気を配る人だ。新しいアルバム中心というより、ソロになってからの曲を中心に選曲した構成になっていたみたい。前回のライブを一緒に行った友人が、「結局、なにかリクエストある？って言っても、フェアーグランド時代の曲しか要求されないところが、エディ・リーダーの不幸だよな。」と言っていたのを思い出すけれど、今回は、エディの「リクエストある？」に対して、ファンも、ソロになってからの歌からいろいろ注文を出していたようだ。だから、「Allelujah」を歌わなかったのは、５回目にして初めてだった。（さわりの部分だけ歌い出して、やめちゃったりしたんだよね。）今、エディが歌いたい歌を、気持ちよく歌ったライブ、という感じが伝わってきて、こちらも気持ちよくなったし、楽しかったんだ。

　感動的だったのは、一回目のアンコールの最後に歌った歌「Follow My Tears」。ＣＤで聴いているときはそれほどの曲でもないのだけれど（失礼）、生で聴いた今回は、本当に涙が浮かんでくる思いがするほど、心を揺さぶられる歌声だった。それはまるで、エディの歌う言葉に魂が宿っていて、それを感じることができたような経験だった。

　私の瞳から川へ、川から海へ、海から空を覆う雲へ

　そして空からまた私のところへ戻ってくる

　私の涙をたどりなさい・・・

　エディのように歌がうまくて、優しいお母さんっていいなぁと、思った。きっとこの人は、歌を歌いながらブルーベリージャムなんかを子供のために作っていたりするんだろうなぁと、勝手に想像して、楽しんだ。

3/14　渋谷　クラブクワトロ